心あたたかな病院

この前、昔読んだ本を引っ張り出して見てました。

今日のように経済的効率ということだけが突出して珍重され、無用の用というような言葉は死語になりつつある世情のなかで、医療だけが例外のはずはあり得ません。
「心あたたかな病院」を実現させていくのは容易なことではないのです。
心身と心は別々ではないのです。一人の患者の病と立ち向かうということは、その魂にまで手をつっこむことでもあります。
患者は医師にとって、自分たちの医療技術を向上させるさまざまな知識を与えてくれる師であるばかりか、同時に「人間とは」ということを教えてくれる師でもあるわけです。
これは、作家・遠藤周作氏夫人の遠藤順子さんの著書「夫の宿題, PHP研究所(2000)」にある文章です。

夫の宿題 (PHP文庫)
PHP研究所
遠藤 順子

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 夫の宿題 (PHP文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



医者は病気だけをみるのではなく、病を「患」った「者」、人として、心も身体も持った人として、患者に接しろと遠藤順子さんは訴える。
医者は患者から「人」を学べと...
まさに全人的医療を望んでおられるのだ。

その続編「再会 夫の宿題 それから, PHP研究所(2002)」

再会―夫の宿題 それから (PHP文庫)
PHP研究所
遠藤 順子

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 再会―夫の宿題 それから (PHP文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



医者の頭の中だけで正しいとされるクオリティ・オブ・ライフを押しつけるのはやめていただきたい…(略)…
医者はまず患者がどういう死に方を望んでいるのか、そして家族はどのように患者の限られた命を守っていきたいと思っているのかということを、まず第一に考えていただきたい
この「医者の頭の中だけで正しいとされる」というところが、まさにいまの日本の政治を思わせるといいますか、誰のための医療なんだと、改めて聞きたくなりますよね。

でも現実は..??
これって、やっぱりどこかおかしいし、改善されるべきことですよね。

この一方で、順子さんは
病院へ行きさえすれば、死を逃れられるというような、能天気な錯覚におちいっているのではないでしょうか
と患者側の心構えも指摘しています。


医療崩壊という言葉をよく耳にしますが、そのいまだからこそ医者も患者も変わるチャンスなのです。
他人まかせにせず、みんなで心あたたかな医療を実現していこうではありませんか。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

りぃ
2012年01月12日 08:49
たくさんいる患者や医師との間にも、気が合う仲良しとはまた別の、治療のパートナーとしての相性みたいなものがある様な気がします。
世の中どれだけの人が、そんな巡り合わせにあえるのでしょうね。
2012年01月14日 11:28
りぃさん、相性ってあるね。
でも自分がオープンでいると、多くの場合いいみたい。

この記事へのトラックバック